2020年7月
【Topic.1】改正著作権法成立 海賊版対策強化に向けて
(2020年6月6日 日本経済新聞)
漫画等の海賊版対策を強化するための改正著作権法が、7月5日に参議院本会議で成立しました。
今回の改正法によって、インターネット上に無断でアップロードされた全ての著作物を対象として、「違法だと認識した上でダウンロードする行為」が規制され、悪質な場合には刑事罰が課されることになりました。これまで、違法ダウンロードの規制の対象は、音楽と映像のみでしたが、今回の改正により、漫画、書籍、新聞、論文、コンピュータプログラム等の著作物についても規制されることになりました。
一方、スマートフォンでスクリーンショット(画面保存)した場合の映り込みや、長い漫画の数コマ程度のダウンロード等は、「軽微な場合」として、規制の対象とはならないようです。また、今回の改正法の規制対象は、ファイルを端末に保存してから閲覧する「ダウンロード」に限られ、“漫画村”のような受信しながら閲覧する「ストリーミング」については、規制の対象から外れるようです。
著作権の管轄官庁である文化庁は、上記したような“線引き”を、指針として纏めていますが* 、より分かり易いQ&Aを、学校や一般向けに作成する方針のようです。
なお、今回の改正法は、2021年1月1日から施行されます。
*改正法の詳細については以下の文化庁のHPをご参照下さい。
https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/r02_hokaisei/